2008年12月31日
ショートショート
何度も時計を見たって期待したほど時間は進んでくれていない。屋上に聞こえてくる街の雑踏は気がついたら耳に入らなくなっている。僕は友達が煙草を吸っているのを思い出して、煙草を吸うのなら時間がつぶせるんじゃないかと羨ましく思ってみる。
2008年12月15日
この季節になればやっぱり部屋の中にいても足元から冷えていく気がして心細い。ブランケットが薄くて正直、このまま明け方の寒さから守ってくれるのかどうかがずっと不安でしょうがない。窓辺にベッドを置くって結構、無謀なんだなって今日、ここに
2008年09月02日
今年。初めて私はお店を任される事になった。小さいけれどここは私の城。隣町へと続く道に面した小さな電話屋。旅をする人が次々と行きかうこの小さな町で人々が遠くの誰かと繋がる大事な場所。お父さんは私にこの店を任せてくれる時に「大事な仕事
2008年08月07日
ローソク出ぁせ出ぁせぇよぉ出ぁさぁないと~かっちゃくぞ~お~ま~け~にぃ噛み付くぞぉ!大好きなコスモスの浴衣。学校から帰ったらママがクロゼットから出しててくれた。キレイな銀色、桃缶のカンテラ
2008年07月27日
毎日の日課。シャワーを浴びて、小さなソファーに腰掛けて濡れた髪を乾かすと一日で唯ひと時の何にもない時間。ドライヤーをソファーの横の桜みたいな薄紅色のテーブルに置くと、わたしはその上で笑顔を振りまいてるうさぎのぬいぐるみを抱き寄せる。
2008年07月15日
チャイムが鳴ると、それに合わせるみたいにわたしの胸もドキドキしはじめた。今日は授業が少しも手につかなかった。土曜日から今日が待ち遠しくてたまらなかった。寝不足だし、ご飯ものどを通らない。だけど、わたしの気持ちはとっても満ち足りてる。
2008年07月08日
目が覚めるとお家の中には誰もいなかった。一週間の中にぽかんと開いたお休みの日。ぼくは何も考えずに大きな画集を抱きながらお昼寝してた。体を起こして大きな声でママを呼ぶけどお家の中でこだまするだけ。ひとりぼっちになったみたい。ママ
2008年04月30日
短編小説
1少しずつ高く。今年はこれくらいの高さに。毎年、伸び続けるわたしの背丈。今年はツリーの頂上まで。飾り付けの仕上げは必ずこれね。星の王冠をツリーの「王様」にプレゼント。色とりどりのモール。天使や雪
2008年04月25日
chapt.1カーテンを開けるとそこに広がるのはでこぼこした曇り空が遠くまで。体を起こした頃に感じた空気の重たさで気がついたから覚悟は出来ていたけど、やっぱり空が暗い朝はがっかりしてしまう。今日は木