早送りレバーで探しに行こう

2009年01月26日 23:30

窓の外を眺めていると なんだかわからない高い壁

僕の住むこの庭から外を見るには

どこまでも あの丘を登らなきゃ

​​

フローリングに横になると キリキリ鳴ってる時計を見てる

天井いっぱいの歯車たちが

キリがないほど絡み合って 次々回るそんな輪の時

​​

あの丘に登っていくには まだまだ時間はたっぷりある

だけど それを待っていようなんて

今の僕にはどうやったって無理なこと

​​

実はちょっとした事を知ったばかり

それはこの歯車を少しだけ早める事が出来る事

だからそれを試してみよう

​​

だけど 絶対バレちゃいけない

もし知られたら大変な事に

​​

だからこっそりやるしかない

だって僕は今 ぐっすりすやすや寝ているはずだから

​​

だから明かりはキャンドルだけ

揺れるわ弱いわ 難易度高し

はしごに登るのだって怖い

​​

だけど これは僕が求めるものへの第一歩

さぁ 行くよ!

​​

力いっぱいレバーを引いて

それでも足りないから ぶら下がって

鈍い音が小さな部屋に響き渡る

鈍感な人たちは光に気づいて音は見えない

だから 遠慮なんていらないはずだよ

​​

よし! これでいいかな!

​​

レバーが下がるそのたびに 窓の外が明るくなった

羽音が聞こえる

よし行こう!

僕がまだ見ぬ オレンジ染めの地平線へ

Recent Poems