心地のいい見通し
2017年02月20日 23:49
高台の上から見る景色は何も変わらない
昨日も同じ 一昨日も変わらず
ここに来る坂道で気が付いてはいたけれど
今日がちがっていたのは 肌が気づいた
半袖はもうすぐ眠るころかもしれない
時々そよぐ風がそれを教えてくれている
高台の見通しからこうしてみている
少しずつ灯り始める明かりたち
橙色の街が 散らばる光に変わってる
まばらに きまぐれに だんだんと
切り損ねた髪を邪魔のない風がからかう
少し驚きながら それでも僕は
どこへともなく 微笑んだ そして笑った
あれだけ泣いたのに なんだか馬鹿みたいだ
今はこれが心地いい
見つけるっていうこと
まだ何かはわからないけど まずは……
「位置について」