寒空のネガを記憶にすかす言葉

2008年12月24日 1:28

ここから離れられないのは きっと僕のせいじゃない

確実に 君が悪いんだって

そう 思わずにいられない

​​

あの頃はここにも 大きな建物があって

今みたいに 寂しくなんてなかった

​​

必要以上に見渡しのいい景色は

まるで僕の心の中を 設計図にしてるみたいだ

​​

この急ごしらえのガードレールに腰掛けると

あの頃よりも強くなった風が やけに冷たい

だけど 泣きたくなんてならないんだ

​​

なにか 欠けたような感触

そう 心に穴が…なんてのじゃない

大事なものが欠けた感触が僕の胸にあるだけ

あれだけ強く 君の力強い腕の中で抱かれてたから

それが 僕の中で強く しっかりと焼きこまれてるから

​​

向こうまでよく見える空 その上で動きを放棄した雲

​​

いったいどんな僕なら 今も暖めてもらえたんだろう

ごめん あの日は背中を笑顔で見送ったはずなのに

無理だ もうどうしようもなくなってきた

それも時間が経つにつれて

​​

どうしようもないのを 自分を抱いて寒さを防ぐ

君の腕の中だったら それを考える 馬鹿みたいに

​​

でも そう 僕の記憶も時間の経過を告げてる

あの部屋で知った君の肌の感触じゃない

今日みたいな寒空の下のダウンジャケット

記憶が鮮明なのは 君の肌に触れる事が減った後だ

​​

だけど 結局 衝動や欲は残酷だ

僕は離れた後なのに あの頃よりも

君に抱きしめられたいんだ

こんな気持ち 嫌なだけだっていうのに

Recent Poems