取り替えられた想いの夜
2008年06月04日 23:58
君を追って 僕は夜になるとここに来る
君は目ですら無言で 空の星を数えている
今夜の君は 僕を僕に返してくれるのだろうか?
そんな気はどこにもない気がする
だから 僕は仕方なく後ろから君を抱きしめる
君の体は法則から逃げて 来るべき変化を無視している
だけど 僕の体は正直に時間の法を受け入れている
本当に僕らはすべてを交換できたら
それができたら どれだけいいことだろう
だけど 結局僕は自分を何て呼ぶか
それを決めたあの日から
時間と変化 その全てに心一つで抗わなければいけない
君の目は無邪気 何も見ていないんだ
偽りのマドモアゼルは 哀れなパピヨンをどうしてくれる?
羽は君のピンで打たれたまま
飛びたくても飛び立てない
結局は君は 君自身も僕も 見ることをやめたんだ
僕は君に僕であることを 差し出し
君は僕に君であることを 押し付けたあの日から
できることなら 僕が君を抱くのでなく
君が僕を抱いてほしい
それが この世界ではあるべきことだから
月が逃げた夜 星のための夜
こんな日だから この哀れなパピヨンのピンをはずして
あるべき姿で僕を抱いてほしい