わたしは特別だけど実際は違う

2008年07月16日 0:19

今日が来るのを待ってたの

待っていればめぐってくるけど

来るたびに特別な日だから

​​

この日が来ればすべては特別

履く靴もこの日の為に

着る服もこの日の為に

このバレッタはあなたしか知らないでしょ?

​​

歩く時だって慎重になる

このキレイな赤い靴が草のつゆで汚れないように

暑くなくてもブラウスを汗で汚さないように

​​

あなたにあったなら歩き方だって

集中してしまうくらい気をつけるの

この日専用の香水がふわりと香るように

そして わたしの髪がきれいに揺れるように

​​

あの愛らしいレンガ造りの秘密の広場

ついたならダンスをしてくれるかな?

そうしてくれるなら ちょっと冒険してみたくなる

​​

そうね 本当に魔が差してしまえば

顔と顔が近づいたその瞬間にキスをしてしまいそう

できることなら あなたからだといいんだけど

​​

…所詮これは想像だけのことなのよね

わたしがどんなに特別だと思う今日も

毎日の中の今日でしかない

わたしだってみんなの中のひとりでしかない

​​

壊したい欲望をお腹が痛くなるくらいに押さえ込んで

わたしは今日も待ち合わせに向かう

想えば想うほどむなしくなるのを自覚しながら

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