わたしが欲しいのは七色のひとつ

2008年06月26日 0:41

風の音 食器がかすかにぶつかる音

テーブルの向こうのあなたを見てる

わたしは気持ちをカップで隠して

​​

このお茶会はつながるための

お互いの心を結ぶための

習慣よりも大事な毎日の時間

​​

みんなの小指には七色の糸

それぞれの糸は色の数だけ

それはお互いの繋がりであって

想いだったりもする

​​

目には見えないけど

わたしがあなたに繋がるのは

赤だと信じてここにいる

​​

あなたは皆の憧れで

あなたはみんなの糸を束ねる

だけど わたしは気づいているの

それが本当のあなたじゃない事を

​​

だけど あなたは気づいてないわ

そう これはわたしだけが見つけたことだもの

​​

お茶会の度に 少しずつ糸を手繰り寄せて

わたしはあなたに近づいていく

そうして変わっていく二人の距離は

みんなとの間とは違ったもの

​​

みんなは薄々 気がついてる

憧れもあなたへの気持ちも

それは 砂場で作った真昼の夕飯なんだって

​​

だから わたしは近づきたいの

みんなの知らない しまわれたあなたに

そのボタンに手をかける頃に

あなたにこっそり教えてあげる

​​

それまではみんなに夢をみせてね

わたしの糸に気がつくまでは

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