とばりがともる

2010年05月18日 1:38

白み始める空の中で

小さなカラスたちが羽ばたいているのを見ていた

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眠るチャンスを逃したままで

わたしはこの空を眺めている

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ここにあるのは胸の奥のくすぐったさ

街頭たちは明るさに気づいていないようで

どこかちぐはぐにすら感じる景色が広がる

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ぐるぐる回る心の音色

かき混ぜる前のココアのように

甘ったるい心のかけらが

いくつもいくつも時間のミルクに溶けていく

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季節が戻ったような寒さに気がついて

それでもまだわたしの心

暖められてるような気がしていた

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どこか何時間も照らされているような

そんな暑さにも似た感覚と感触

​​

ベランダはもう明日になる

だけどわたしの時間は昨日のまま

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どこにわたしにとっての今日はあるんだろう

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言葉にするにもできないような

そんなどこにも持っていけないような

行き場のない振り子のゆれが

わたしをいつまでも惑わせている

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まだ暗闇だった時間に気がついたから

これから来る朝は

わたしの見る世界が新しくなって

はじめてやってくる朝になる

​​

眠れなかった

深夜からの引き続きの浮かれを

朝に改札で会う君の前で抱えてみればいいんだろう

​​

答えを出すには時間はあまりに短い

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